R7 スポーツランド菅生 今期初優勝

2003.9.27〜9.28 天候:晴れ時々曇り 路面ドライ 観客動員数34,800人
テレビ10月16日22:00 スカイパーフェクTV ch300


All photos by TK


 今期のレースではどのサーキットでも素晴らしいパフォーマンスを見せていたTEAM ADVANであったが、マシントラブルに見舞われ優勝を逃していた。しかし、ここ菅生サーキットで本当に速くて強いTEAM ADVANが今期初優勝を獲得した。

●フリー走行
 朝の走行から車のセットアップを進める織戸・羽根選手。タイヤも開発が進み、素晴らしい物ができあがっている。車とタイヤ、この二つが上手く結びついて何と25号車は他チームを寄せつけない、圧倒的な1'29.255のタイムをだした。車の調子は申し分無い状態であるが、メカニックが車の部品を始めとするすべての個所をチェックし、明日の予選に向けてメンテナンスを行った。

●予選:2位
 秋晴れの過ごしやすい日である。しかし、各チームは熱い闘志をみせていた。1回目の予選がスタートした。コースインした織戸選手はまず、なるべく混雑した状況を避けるように予選を開始する。1周目1'34.470で戻ってくる。2周目は1'30.283だった。さあいよいよこの周である。昨日とシフトポイントを変えた織戸選手は確実に手ごたえを感じながら走行、コントロールタワー通過、1'29.291。昨年のコースレコード迄あと少しである。2回目の予選にチームの期待がかかる。
 1クラス予選時間帯にアタックするか、全クラス時間帯にアタックするのか、チームは作戦を立てた。まず様子を見ながらタイムアタックをすることにした。1クラス時間帯1番のりで19号車のJMCダンロップGT-Rがコースインその後を続くように2台ほど2クラスの車両がコースインする。25号車は未だ動かない、もちろん他の1クラスの車両も。チームメイトの24号車が14:36、先にコースインする。コースはクリアーな状態との無線が24号車から入り、25号車も準備して14:42にコースインする。1回目の予選で掴めているので、もう一度気を引き締めてタイムアタックに入る。1周目1'31.688のタイム、2周目1'28.966コースレコードまで後少しである、さあ3周目、織戸選手はいったいどんなタイムで戻ってくるのだろう?チーム全員に期待が募る。1'28.866コースレコード迄は後一歩及ばないが素晴らしいタイムである。他の1クラスは動かない状態で3・4クラスの時間帯に移行する。何と雨がぱらぱらと降って来た。ここで、接触事故が起こり一時中断になる。予定時刻より送れて15:25再開になる。
 混走時間帯は15:29スタート。ここで素早くコースインしたのが33番FALKEN☆PORCSHEである。続いて99番CRT-PIRELLIポルシェと続々と1クラスの各車両がコースインする。33番FALKEN☆PORCSHEは2周目に1'29.528、3周目竹内選手は1'28.515で戻ってきた。TEAM ADVANは予選2位で終了する。この後エンジニア・監督・ドライバーで遅くまで作戦会議が開かれた。そして、メカニックは再度、車の部品を始めとするすべての個所をチェックした。いよいよ、ポルシェ同士の決戦が明日始まる。

●決勝:クラス6位
  チーム全員が気負い過ぎていない、良い状態である。朝のフリー走行もトップタイムである。今日は本当に期待できそうだ。
 13:03、レースがスタートした。1周目であっという間に33番FALKEN☆PORCSHEを上手くパスし、トップに立つ。その後2番手には109号車ランドリーOGBアドバンGT3の飯田選手が走行。2台で1'31秒台の好タイムで走行を続ける。24周目で何と33番FALKEN☆PORCSHEがマシントラブルでピットインする。109号車ランドリーOGBアドバンGT3との一騎打ちが始まる。40周目に早めに109号車ランドリーOGBアドバンGT3がピットインする給油・タイヤ交換を行い飯田選手のままコースに戻る。109号車の作戦は2回目のピットインで西澤選手に交代するようだ。25号車は50周目にピットイン給油・タイヤ交換を素早く行い羽根選手を送り出す。周回遅れを上手くパスしながら走行をする。しかし、ここ菅生サーキットはコースレイアウト的になかなか他車をパスし難い。しかし、粘り強く走行を重ねる羽根選手。先に動いたのは109号車ランドリーOGBアドバンGT3である。89周目にピットインし、西澤選手に交代する。この時点で26秒リードされている。96周目に25号車もピットイン、給油・タイヤ交換をして織戸選手を送り出す。ピットワーク作業で109号車の前にコースインする。その後ペースを崩さず走行し無事にチェッカーを受ける。今年、待ち望んだ総合優勝を掴んだのであった。

 このレースはポルシェ特有のマシントラブルが出なかった。これも、今年チームが積み重ねてきた結果である。本当に一致団結した勝利である。歓喜の声がピットロードにこだまする。織戸選手のドーナツターンがコース上で演舞した。この光景を最終戦である茂木サーキットでも見たい。