R3 富士スピードウェイ

2003.6.14〜15 天候:曇り 路面:ドライ 観客動員数:30,100人
予選:5位 決勝:4位 テレビ:7月3日 22:00〜23:30 スカイパーフェクTV Ch.300


(photo by TK)


●予選
 金曜日は終始、ウェットでの走行であったが、天候が回復してドライタイヤでの予選を迎えた。昨日、雨の為、テストをできなかったニュースペックのタイヤをチームはチョイスしていた。各チームともに30分間しかない1回目の予選をフルに活用してドライタイヤのセットアップをしていく。鈴鹿では、いい方向にクルマ作りが進んでポールポジションを獲得できたのだが、高速レイアウトの富士では、新しいタイヤに合わせたセットアップがなかなか決まらなかった。
 そして、いよいよ午後の予選を迎えるが、空模様が怪しくなってきて、今にも雨が降り出しそうな気配に各車、早めにピットを出て並びだした。主催者からのアナウンスではウェット宣言が出されたが、今ならスリックタイヤでまだ走れる。織戸も早めにスリックタイヤを装着して隊列に並んだ。予定通りに15:20に予選が開始された。まずは1クラス2クラスN+クラスで20分間のタイムアタック。織戸は1周目は2’10”645でゆっくりと各部をチェツクしながら走り、タイミングを計る。2周目はタイミングが取れずに1’43”071で、やはり、ゆっくり戻ってきて、いよいよアタック開始。1’36”773を3周目にだすが、納得できずにもう1周アタック。しかし、他車にひっかかってしまい、1’37”115とタイムアップはできなかった。ニュースペックのタイヤに合わせたセットアップが十分にできずに終わってしまった。


(photo by TK)

●決勝
 濃い霧がサーキットを包み込み、朝のフリー走行はキャンセルとなった。時間が進むにつれて天候が回復してきて、急遽、11:35から20分間のフリー走行が開始された。ハーフウェットというコンディションであるが、昨日できなかったテストを行い、決勝に向けてはいい感触を織戸は掴んだ。
 そして、35分遅れで13:35いよいよ4時間レースがスタート。路面は乾いてきたためスリックタイヤを装着。予選3位だったCRT-PIRELLIポルシェはクラッチトラブルの為、ぎりぎりまで作業を行いピットスタート。その為、5番手スタートの織戸の前は空いていたので、上手くスタートをきって勢いに乗って、左前にいた予選4位のJMCスカイラインも抜き去り、一気に3位へ浮上。予選2位のFALKEN PORCSHEの後ろにピッタリとついた。そして、3周目にはFALKEN PORCSHEを抜き2位へ。7秒先行しているエンドレススカイラインを追いかける。燃費的にスカイラインはどうしても3回ピットへ入らなければならないが、ポルシェは2回ピットで走り切れるので、圧倒的パワーのスカイラインに徐々に離されていくが、織戸は冷静に周回を重ねていく。しかし、早くも6周目にクラッチからバイブレーションが伝わってきた。丁寧にギアチェンジを行い、車をいたわりながらも、少しずつFALKEN PORCSHEを引き離しにかかり、10周目には+2.6秒、12周目には+4.2秒のマージンを築いていった。
 しかし、この時、早くもピットスタートのCRT-PIRELLIポルシェは、総合8位まで浮上してきた。30分経過した18周時点で、織戸はしぶとくエンドレススカイラインの後ろ17.4秒差のポジションで走っている。25周目にはガソリンが軽くなってきたのか、ペースを上げてきたJMCスカイラインに無理せず2位を譲った。26周目にはFALKEN PORCSHEに20秒の大差をつけていたのだが、それを上回る速さでCRT-PIRELLIポルシェが3位に上がってきた。織戸はJMCスカイラインに先行させるも、その差1秒でピッタリとついていく。1時間を経過した38周目には、スカイライン勢が予定通りにピットインして、給油とタイヤ交換をおこなった。必然的に、これも予定通りに織戸はトップにたち、3位になったエンドレススカイラインには+82秒のリードとなった。
 しかし、46周目についにCRT-PIRELLIポルシェに先行を許してしまい、1時間26分経過した50周目に、織戸はピットへ戻ってきて、羽根にバトンタッチ。続く51周目にCRT-PIRELLIポルシェもピットイン。羽根はタイヤを温存しながら1’40”台で周回を重ねていく。トップはエンドレススカイラインに入れ替わり、羽根は80秒後ろを走行する。そして、運命のセーフティーカーが68周目(15:40)に最終コーナーで起きたクラッシュのため入った。ここで、エンドレススカイラインとCRT-PIRELLIポルシェは、1Lap得することとなった。そしてSCがまだ走っている78周目にエンドレススカイラインはちょうど2時間が経過してルーティーンのピットイン。FALKEN PORCSHEは最後のピットインを少しでも短縮するために給油とタイヤ交換を行った。
 74周目(16:00)に事故処理が終わり再スタートが切られた。ピットインの為にトップはCRT-PIRELLIポルシェに変わり、エンドレススカイライン、羽根の順番となった。しかし、83周目の再スタート時にCRT-PIRELLIポルシェがフライングしたため、ペナルティを課せられ、易々とエンドレススカイラインが首位にたった。羽根は3位をキープしたまま、93周目にピットへ戻り織戸が最後のスティントを担当する。103周目にCRT-PIRELLIポルシェも最後のピット作業をおこなった。順位はエンドレススカイライン、FALKEN PORCSHE、CRT-PIRELLIポルシェ、織戸となった。109周目にエンドレススカイラインが最後のピット作業を行いコースへ戻り、CRT-PIRELLIポルシェが2位へ浮上。織戸は、117周目には1’38”334のベストラップを出しながら74秒前を走る3位のFALKEN PORCSHEを必死に追いかける。121周目に3位のFALKEN PORCSHEがついにピットへ入るが、給油のみでタイヤを交換せずにピットアウト。ここで、前に行く予定だったのだが、その差がまだ、19秒あった。毎ラップ1秒ずつ詰めていくが、123周時点で残り時間は20分。
 124周目で、あと16秒差という時に織戸から「3速ギアが入らない」という連絡があった。チームは3位狙いから完走へ目標を切り替える指示を織戸にだした。織戸は、丁寧に残り12周を走りきり4位でチェッカーを受けた。


(photo by TK)