2001 Macau GP 参戦2年目での表彰台

 2001.11.15〜18 

●大会1日目
 チームとしては、マカオ参戦2年目のため何の問題も無く、着々とFIAスーパープロダクション仕様の特徴である15インチのタイヤに合わせたセットアップを続けていった。基本的にマシンのセットアップはエース織戸が担当。初挑戦の谷口は完熟走行に専念するという2カー体制ならではのスケジュールで進行していった。そして、午後の予選を迎え織戸は、2’44”697で7位、谷口は2’45”928で11位。事前テストができないマカオのコースに合わせたタイヤと足回りのフィットに苦しんだ。

●大会2日目
 昨晩、入念なミーティングをおこないセットアップを変更して最後の予選に臨んだ。マカオの1コーナーは各車激しいイン争いを行うことで有名で、予選グリッドが非常に重要なポイントとなる。しかし、セットアップはまだ十分にできておらず織戸は2’43”538で7位、谷口は2’45”346で12位にとどまる。1日目との総合で第1レースのスタートポジションが決まるのだが、織戸は5列目9位から、谷口は7列目13位からとなる。

予選総合結果:織戸9位(予選1:7位、予選2:7位)、谷口13位(予選1:11位、予選2:11位)

順位
Car#
 ドライバー
クルマ
タイム
ギャップ
1
6
Duncan HUISMAN
NED
BMW 320i
2:39.826
2
7
Tom CORONEL
NED
BMW 320i
2:40.622
0.796
3
2
Steve SOPER
GBR
Peugeot 306
2:41.235
1.409
4
9
Peter SCHARMACH
GER
BMW 320i
2:41.405
1.579
5
3
Franz ENGSTLER
GER
BMW 320i
2:41.423
1.597
6
8
Markus GEDLICH
GER
BMW 320i
2:42.267
2.441
7
1A
C NATTAVUDE
THA
Peugeot 306
2:42.314
2.488
8
15
Simon HARRISON
GBR
Ford Focus
2:42.789
2.963
9
10
織戸 学
JPN
Toyota Altezza
2:43.538
3.712
10
12
木下みつひろ
JPN
Toyota Altezza
2:44.313
4.487
13
11
谷口 信輝
JPN
Toyota Altezza
2:45.346
5.520


●第1レグ(12周)
 マカオは2回の決勝レースがあるため、速さも重要であるが、まず1レース目を絶対完走しなければならない。二人は第2レースのスタートポジションを少しでも前に進めることを頭に入れてグリッドに着く。同時に開催されているF3では、激しいクラッシュが各所であり、このギアレースも波乱が予想されたが、混乱もなくスタート。BMW勢はレースでは思ったほどの速さは無く、織戸は着実に順位を上げていく。そして終盤、スティーブ・ソーパーとチームを組むプジョーの激しいプッシュを受けるが、なんとか逃げ切り4位でチェッカー。そして、谷口も8位でゴールという大健闘。車両は2台とも損傷は無く第2レースへの期待が高まった。

順位
Car#
 ドライバー
クルマ
タイム
ギャップ
1
7
Tom CORONEL
NED
BMW 320i32:45.003
2
6
Duncan HUISMAN
NED
BMW 320i32:45.258
0.255
3
2
Steve SOPER
GBR
Peugeot 30632:57.362
12.359
4
10
織戸 学JPNToyota Altezza33:09.398
24.395
5
1A
C NATTAVUDETHAPeugeot 30633:09.568
24.565
6
12
木下みつひろJPNToyota Altezza33:28.461
43.458
7
15
Simon HARRISONGBRFord Focus33:30.753
45.750
8
11
谷口 信輝JPNToyota Altezza33:35.412
50.409
9
31A
LAM Wai HungHKGAlfa 15633:47.996
1:02.993
10
5A
Paul CHANHKGBMW 320i33:49.180
1:04.177

●第2レグ(12周)
 FRのメリットを最大限に生かして、3位からスタートしたFFのプジョーを1コーナーまでで抜きオープニングラップは、織戸が3位、谷口が6位で通過。しかし、山岳セクションでクラッシュがあった時に避けきれず、織戸のマシンはアライメントが狂ってしまったようで、ステアリングに激しいバイブレーションが発生していた。コースを塞ぐような状態だったためペースカーが入り事故処理が行われていく。
 そして、4周目に再スタート。12周のスプリントのため残り9周だ。スタートで前に出たが、5周目のマンダリンコーナーという高速コーナーでソーパーのプジョーに抜かれ織戸は4位へ。圧倒的にパワーが違う。しかし、その後、何とソーパーはトラブルでコースにマシンを止めてしまった。再び織戸は3位へ。そして、谷口も必死に織戸に着いていき4位へ。2台のアルテッツァは、まるで打ち合わせしていたかのように揃って走行する。残り3周、前を走るトム・コロネルのBMWがストップ。織戸2位、谷口3位となる。しかし、谷口の背後にはもう1台のプジョーが迫る。チームオーダーは何も出していないが、谷口は完璧に2ndの仕事を行い、自分の表彰台を捨ててまで、織戸にアドバンテージを与えようとブロックする。その間に織戸は、震えるハンドルを必死に押さえ逃げていく。そして、ファイナルラップへ。難しいリスボアコーナーでプジョーを押さえた谷口は、山岳セクションに向かってサンフランシスコヒルを登っていくと、圧倒的なパワーを使いプジョーが横に並んできた。ついに、谷口も押さえ切れず抜かれてしまい4位へ。しかし、織戸は3位プジョーに4.7秒差で2位でゴール。谷口も必死に頑張ったが、プジョーに1.5秒で4位でチェッカーを受けた。

第2レグの結果
順位
Car#
 ドライバー
クルマ
タイム
ギャップ
1
6
Duncan HUISMAN
NED
BMW 320i37:08.885
2
10
織戸 学JPNToyota Altezza37:18.085
9.200
3
1A
C NATTAVUDETHAPeugeot 30637:22.851
13.966
4
11
谷口 信輝JPNToyota Altezza37:24.354
15.469
5
3
Franz ENGSTLER
GER
BMW 320i37:26.225
17.340
6
8
Markus GEDLICH
GER
BMW 320i 37:27.333
18.448
7
51
Henry LEE JnrHKGBMW 320i37:40.913
32.028
8
12
木下みつひろJPNToyota Altezza37:55.236
46.351
9
15
Simon HARRISONGBRFord Focus38:15.141
1:06.256
10
5A
Paul CHANHKGBMW 320i38:15.869
1:06.984

総合結果
順位
Car#
 ドライバー
クルマ
1
6
Duncan HUISMAN
NED
BMW 320i
2
10
織戸 学JPNToyota Altezza
3
1A
C NATTAVUDETHAPeugeot 306
4
11
谷口 信輝JPNToyota Altezza
5
51
Henry LEE JnrHKGBMW 320i
6
12
木下みつひろJPNToyota Altezza
7
15
Simon HARRISONGBRFord Focus
8
5A
Paul CHANHKGBMW 320i
9
32A
Kenny LOHKGAlfa 156
10
77
Kenneth CHANHKGHonda Integra
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